サーバー証明書とは、Webサイトの運営者が正当な組織・個人であることを証明し、サイトとユーザー間の通信を暗号化するための電子証明書です。インターネット上の情報漏洩や不正アクセスを防止し、安全な通信を実現するために欠かせないセキュリティ技術です。証明書には、ドメイン名の所有者のみを確認するDV(ドメイン認証)、企業・組織の実在性を確認するOV(組織認証)、さらに厳格な審査を経て発行されるEV(拡張認証)の3種類があります。

サーバー証明書は「DV(ドメイン認証)」「OV(組織認証)」「EV(拡張認証)」の3種類に分類され、認証レベルや審査内容、提供される信頼性が大きく異なります。利用目的やサイトの性質に応じて最適な証明書を選ぶことが重要です。

■1.DV(ドメイン認証)証明書:もっとも手軽な基礎レベル

特徴

• ドメインの所有者であることのみを確認して発行
• 審査が容易で、発行までの時間が短い
• 低コストで導入可能
• 個人サイト、ブログ、小規模な情報サイトに向いている

メリット

• 即日～短時間での発行が可能
• HTTPS化により通信の暗号化はしっかり確保
• 導入コストを抑えられる

デメリット

• 運営組織の実在性までは確認されない
• 信用度が必要なサイトには不十分

■2.OV(組織認証)証明書:企業・団体の実在性を証明

特徴

• ドメインの所有確認に加え、企業・団体の実在性を審査
• 会社登記情報などを元に認証局が確認を実施
• 法人サイト、ビジネス用途、取引先と信頼を築く必要があるサイトに最適

メリット

• サイト運営組織の信頼性が明確
• BtoB、官公庁、教育機関など、厳格なセキュリティが必要な場面に適合
• 認証レベルとコストのバランスが良い

デメリット

• DVより発行までに日数がかかる(数日程度)
• 個人利用には向かない

■3.EV(拡張認証)証明書:最高レベルの信頼性を提供

特徴

• 厳格な審査基準に基づき、企業に実在性・信用性を詳細に確認
• 国際基準に沿った審査が行われ、フィッシング対策にも非常に有効
• 銀行、金融機関、大手ECサイトなど、高度な信頼が必須のサイトに採用される

メリット

• 最も高いレベルの信頼性を提供
• ユーザーに対して協力な安心感を与える
• 企業ブランドの信頼性向上に直結

デメリット

• 発行に時間がかかる(1～2週間)
• コストも3種類の中で最も高い

 

種類	認証レベル	審査内容	コスト	推奨対象
DV	★☆☆	ドメイン所有の確認	低	個人サイト・小規模サイト
OV	★★☆	組織の実在性を確認	中	企業サイト・法人ページ
EV	★★★	厳格な企業審査	高	金融・大規模EC・高度な信頼が必要な企業

サーバー証明書は主にWebサイトのHTTPS化に利用されますが、用途はそれだけではありません。お問い合わせフォームや会員ページ、ECサイトなど、個人情報を取り扱うページの保護に活用されるほか、API通信の暗号化、メールサーバー(POP/IMAP/SMTP)でのTLS通信、企業内システムのセキュア接続など、幅広いシーンで重要な役割を果たします。特に企業向けでは、取引先やユーザーに対して「安全なサイト運営」を示す信頼性の担保として利用されています。

サーバー証明書を導入することで、以下のセキュリティ上のメリットが得られます。

• 通信の暗号化:第三者による盗聴や改ざんを防止
• なりすましの防止:正当な運営元であることを証明
• フィッシング対策:特にEV証明書では高い信頼性を提供
• ブラウザ警告の回避:HTTPS未対応による"保護されていない通信"の警告を防止
• 検索エンジン評価の向上:Googleが推奨するHTTPS化によりSEOの効果も期待

安全性と信頼性を兼ね備えることで、ユーザーに安心して利用していただけるWeb環境を構築できます。

当社が取り扱うサーバー証明書は、日本国内の認証局であるJPRS(株式会社日本レジストリサービス)によって発行されます。JPRSはJPドメインのレジストリとして高い信頼性を持ち、国内企業向けに最適化された審査体制・運用品質を提供しています。海外CAと比較して審査の迅速性・日本語サポートの充実など、国内事業者ならではの利便性を備えており、安心して証明書をご利用いただけます。

※ EV証明書の発行について、JPRSではEV証明書の発行は行っておりません。EV証明書の発行に関しては、弊社にお問い合わせください。

サーバー証明書の価格、種類選定、導入方法更新手続きなど、ご不明点がございましたらお気軽にお問い合わせください。企業規模や利用環境に合わせて最適な証明書プランをご提案いたします。